※この記事は治療開始から4ヶ月の今、当時を思い出しながら書いています
前回記事で検査入院が始まり、いよいよ精密検査の始まり!
全体のスケジュールはこれ↓

イギリス病院食の苦痛
いろいろごたごたがあった入院初日だったけど、無事に朝を迎え、ポケモンユナイトしてたらキッチン担当のおばちゃんがその日の食事は何がいいか聞きに部屋に入ってきた
イギリスに来てそろそ4年、外食も何度もしてるし、もちろん美味しい店を選んで行ってたんだけど、イギリスの食事は美味しくない!って都市伝説かと思ってた。特にロンドンはいろんな国からの移民が多いから、バラエティーも豊富だし、普通に美味かった
でも、今回入院してみて、いわゆる一般的なイギリスの食事を食べてみて、感じたけど
イギリスの食事って美味くないな!
もちろん病院食ってこともあるんだけど、それにしてもなんでこんな風に調理しちゃうんだろう、とか味付けミスってるとしか思えない食事が多かった。入院中3食しっかり食べたけど
その食堂のおばちゃんにその日のメニューを伝え、朝食を終え(その日はコーンフレーク、ヨーグルト、りんご。毎日そんな朝ごはん)、またユナイトに戻ったら早速MRIとるよーとナースが入ってきた
ユナイト、途中で棄権するとポイント下がってできる試合が限られちゃうんだよね…
頭部MRIと精巣エコー検査
MRI室までは普通に歩けるのに、病院のポリシーかなんかで車椅子に乗せられ準備部屋へ
にしても、今までの人生で大きな事故、病気したことなかったから新しいことづくめだなー。MRIなんてやったことないよ。事前にアンケートで体に金属ないかとかいろいろ答え、専用のガウンに着替えいざ部屋へ!
なんか検査の時に音が大きくなるからと言うことでヘッドホンもつけられMRIの横たわるところに。なんか感心したのがやっぱり部屋の中の物、全く金属が無いんだね
そのヘッドホンもプラスチックでできてて、音もどうやら部屋の外にあるコンプレッサーから音圧を作って送ってるぽかった。そうだよなー音って空気の振動(空気の圧力変化)だから要はどこで音圧作るかなんだよなぁ
てかやっぱりうるさいなぁ。確かに子どもがMRI受ける時に機械を潜水艇みたいに塗装するってのは賢いよなー
とか考えてたらあっという間に検査が終わった
そして午後になったら今度は精巣の超音波検査。いやーこれはドキドキしたね。検査とは言え、こんなところまじまじと触られるのは緊張します
プローブ(超音波が出るとこ)の滑りをよくするためのジェルがひんやり
何はともあれ両方とも無事に検査が終わり、その日は就寝
悪性リンパ腫のB症状
その日くらいかな?やたらと寝汗が出るようになったんだよね
その時は知らなかったんだけどそれを悪性リンパ腫の典型的な症状、B症状って言うらしい。それがこれ↓
- 理由不明の発熱(38度以上)
- 大量の寝汗
- 体重減少(6ヶ月で10%以上)
引用元:がん免疫.jp
発熱と体重減少は正直よくわからなかったんだけど、寝汗がやばかった!もう、シーツも枕もぐっしょり
最初はいきなり入院して、もしかしたら癌かもって宣告されて、寝てる時に冷や汗みたいのかいたかなって思ってたんだけど、毎日だし、汗の量が尋常じゃない
理由もわからず何日か過ごして、生体検査した時に大ボスドクターに寝汗ないか?って聞かれてそれだ!ってなった
過去の知見ってすごいね。医療は科学だ
あとは腫瘍が肺にあるせいか入院中やたらと咳が出始めて、痰がよく出る。しかもたまにこの痰に血が混ざってたんだよね…
この時は流石にやばいかもって思いました
仮診断で悪性リンパ腫と判明
そんなこんなで検査疲れたー寝汗やべーってなってたら検査の翌日の午前、大ボスドクターの手下ドクターが部屋に来て、調子はどう?元気?の挨拶を終えた後、
手下ドクター「血液検査の結果が出た。手強い悪性の腫瘍(細胞の癌)のマーカーが出てない」
僕「えっ、それって喜んでいいの?」
手下ドクター「うん、とりあえずは前向きな方向だよ」
よかったー!ということは可能性としてあるのは胚細胞腫瘍か悪性リンパ腫。どっちも根治可能と聞いていたのでとりあえずひと安心!でもちゃんと確認するには細胞を採取(生体検査)して調べなきゃわからないとのこと
その生体検査に最初からびくびくしてて、どうやら少し太めの針を直接腫瘍に刺して細胞を抜き取るんだってさ。気になる人はぐぐってね
やりかたは色々あって部位によっては口から管を飲んで細胞を取る方法とかあるぽいんだけど、僕の場合は胸の表面からぐさっといくらしい
うぅ…考えただけでも痛い…
当然麻酔は刺すんだけど、いやだよねーこういうの。にがて
いよいよ恐怖の生体検査
そんな話をドクターとして、週末挟むから本当は一旦帰ってもよかったんだけど大ボスドクターが何かあった時のために側に置いときたいと言うことで週末も入院を続けることに
まーユナイト & 映画パーティーだよね
特に具合もまだ悪くなってなかったし、寝汗があるくらいで普通にまだ健康体だからまじで暇だった!週末ずっとユナイトとDisney+見まくってた!The Mandalorian全部見ちゃったよ
そんなこんなでゲーム & Disney+ デーを何日か過ごし火曜日にいよいよ生体検査を受けることに!
これがまじで大変だった!合計2回刺したんだけど、1回目はうまくいって、あっなんだこんなもんか大丈夫だって思ったんだけど、2回目刺した時に
「うっ…なんかさっきと違う感覚…うがーーーーー!!痛てーーーー!!!」
めっちゃ暴れまくってたら緊急でCT撮って、点滴経由で痛み止め入れてもらったらだんだん治まってきた
どうやら2回目刺した時に腫瘍の近くの血管を傷つけて肺の中に血が出てきたみたい。その血が肺が膨らむ時に周辺の神経を刺激したらしい。CT見たら肺に血溜まりがあったみたい
まぁ結局重大には至らなかったけどこれってよくあることなの?結構痛かったけど
全部終わって少し落ち着いたら針刺してくれたお兄さんが
細胞採取兄さん「大変だったねー。それより細胞うまく取れたよ♪見てみる?」
僕「えっ、ん、あ、はい。見てみたいです」
僕の悪性リンパ腫の細胞は白かったです
まぁ何はともあれ無事に(?)生体検査を終え、痛くて動けないくらいなのになぜか大部屋に移され一夜を過ごしました(その部屋が結構カオスで夜中お騒ぎ患者さんが多くてあんまり寝れなかった)
そんな部屋にもう一泊はできないと思い、次の日はナースにどうしても帰りたいって言って夜中になんとか返してもらえました。帰りはいつものUber。奥さんと子どもが待つ我がホームへ
ちなみに頭部MRIと精巣エコー検査の結果は入院中に教えてもらって
「君の頭と睾丸以外何もなかったよ♪」
とのこと。なんか明るく接するのがこの病院のモットーなのかな
待ちに待った診断!
そんなドタバタ検査入院を終え、2日間自宅で過ごし、とうとう大ボスドクターから連絡が!
メールでも招待状が来てたんだけど、”必要であれば家族と来て”と。何コレこわい
まぁ大丈夫ぽいって血液検査の時言ってたし大丈夫でしょ!
と、まだ小さい子どももいるし一人で結果を聞きに。なんか先日の生体検査の時から呼吸がしづらくなってる気がするんだけど、気にしない。肝心の結果は、
悪性リンパ腫確定だった!よかったー!
いやーこの時は安心したね。もう治ったかと思うくらい安心したね
そしてその時知ったんだけど悪性リンパ腫って血液にあるリンパ球ががん化した物だから腫瘍科じゃなくて血液科が専門になるんだね。ということで検査を受けていたところより隣の病院の方が専門の医者がいるらしく移動することに
次の週に最終確認で全身に転移してないか知るためにPET-scanをして、血液科の専門のお医者さんと面談をする手筈になりました
この時はさすがNHS。特に医者も病院も自分で探す必要はなく(もちろん医者の紹介状をもらう必要もなく)、病院を移動できるんだね。感心
なんか毎回言ってるんだけど、NHSは待ち時間が多いとか、現場でのごたごたがなんか多い気がするけど全体のシステムとしてはよくできてるよなー。日本もマイナンバー使ってこんなシステムできないのかな
と、そんなわけで無事、悪性リンパ腫の診断を受けることができ、次のステップに進むことができました
次回は最終検査の PET-scan と抗がん剤投与の準備!ワクチン接種とか治療方針の面談とか

次回はこちら↓
前回はこちら↓

Comments