身一つでイギリスに来て永住権を取得するまでの経緯をまとめ

イギリス就職

これまで イギリスに来て、仕事を見つけるまでの過程をこれらの記事で書いていましたが、今回やっとイギリスの永住権(Indefinite leave to remain visa)を手に入れたのでまとめます

元々こんなに長くイギリスにいるつもりじゃなかったけど、子どもも生まれ、ここで起業しようとしてるので何かと動きやすくなりました

そして何よりビザ更新費(毎回大体£2,000以上)がかからなくなるのが嬉しすぎる

友人も家族もゼロ、30歳になる年に身一つでイギリスに来て、ここまでやってきた経緯が同じように挑戦する人の参考になれれば嬉しいです

おおまかな流れ

これが↓私が永住権を取得した流れです
ほぼ毎年仕組みや名称が変わるので参考程度ですが、抑えるべきポイントは変わらないと思います

私のイギリス永住権取得の流れ
  • 2018-2019
    Tier 4 (General) Student visa

    まずは修士の学生としてイギリスに入国。1年間勉強に尽くしました

  • 2019-2020
    Tier 2 visa (Work visa)

    指導教員に猛烈にアピールし、大学の研究員としてのポジションをゲット。最初の契約は使用期間として1年間のみ

  • 2020-2021
    Tier 2 visa 更新

    なんとか成果を上げ、契約を更新、さらに昇格。それに伴い visa も更新

  • 2021-2022
    Global Talent visa

    正直経緯がよくわかりませんが、契約書更新の関係でTier 1にレベルアップ

  • 2023
    永住権所得!

    応募規定(Tier 1 で3年以上 もしくは Tier 2 で5年以上)を満たしたので無事取得

ポイント

私のこの経験を踏まえて言えることは、現地採用は圧倒的に大学研究員ルートがいいです
もちろん専門職ではありますが、私の感覚的に一般企業でビザサポートを探すとイギリス国民やEU民とかなり不利な立場で戦わなくてはいけないので難しいです

その分アカデミアはビザを出す費用が企業に比べて少ないらしく(世界中に人を行き来させるために)、外国人にビザを出すのに渋るのは見たことがありません

実際に私の研究室には研究員のメンバーが12人くらいいますが、イギリス人は1人だけです(逆に優秀な外国人にローカルのイギリス人が淘汰されていき、保守的な人は問題提示をしているとも聞いたことがあります)

自分の辿ったルートがベストかはわかりませんが HEI(大学などの高等教育機関)で教育を受け、そのまま研究室か関連研究室に雇ってもらい、なんとか5年ほど働き永住権を取得、がたどりやすいルートかなと思います

もちろん、ダイレクトに企業にビザサポートありで行ければそれも素晴らしいです。特に大企業は比較的お金もあるので可能性は高いです(私は大企業に行きたくなかったのでこの道を断っていました)

以下はそれぞれのビザ取得の経緯と詳細です

2018-2019:Student visa

これはお金さえ払えば誰でも取得できます
特に私は HEI(Higher Education Institution) 、つまり大学に通っていたので手続きは簡単・明確でした

ここでかかった費用は教育費の£30,000とビザ代の£1,500くらい

2019-2020:Tier 2 visa(Work visa)

こちらの記事にもあるように、めちゃくちゃ力を入れて卒論プロジェクトに取り組み、指導教員に猛烈アピールした結果、大学での研究員のポジションをゲットしました

ですが、もともとは大学で働くつもりはありませんでした

本当は企業で働きたくて、修士が終わる夏に国を問わず見つけられる限りの会社にアプライしてました。応募した国はイギリスはもちろん、北米、ベルギー、オーストラリア、ドイツ、オランダなどなど
しかし日本での企業経験があるもの結果は振るわず…

合計で50社以上応募した結果面接まで進めたのはドイツ、ベルギー、オランダの会社2社のみ。ほとんどは返信すらくれませんでした
(中でもベルギーとオランダは移民を受け入れる体制が政府の管理下で整っているらしく、比較的スムーズに選考は進みました)

どうしても行きたかったイギリスのスタートアップに知り合い経由で直接連絡をとってみたら、はっきりと
「ビザをサポートする予算がないの。ごめんね」
と言われる始末

もともとこのビザサポートがネックになるというのは知っていたものの、やはりここまで明らかに採用されないとへこみます

最終的にはベルギーの会社の最終面接まで進みましたが、本当に自分のやりたいことではありませんでした(技術コンサルみたいな仕事)
どうしても医療関係ロボットの開発をやりたかったので、このタイミングで指導教員にポジションをくれないかと猛アピール

結果、大学でポジションを得られ晴れて医療関係ロボットの研究開発で働くことに。試用期間は1年間

かかった費用はさらにビザ応募費£1,500くらい

2020-2021:Tier 2 visa 更新

試用期間の1年間でなんとか成果を上げ、契約更新。更新は2021まで
仕事内容には満足していたので特に脇目にも振らずに仕事に集中

でもビザ更新費で£1,800持ってかれました(年々インフラの影響か、国の移民削減動きの影響か、金額が高くなっていってます)

2021-2022:Global Talent visa

取り組んでいたプロジェクトが2025年までなので契約更新。それに伴いなぜかTier 1に昇格
いまだにこれは何故かわかりません。でもラッキー

それでもここで£2,000の支払い

2023:永住権所得!!

そしてとうとう2023年の夏、永住権(Indefinite leave to remain)を取得しました

この永住権は以下のいずれかを満足していると取得できます

  • Tier 2 で5年以上働いていること
  • Tier 1 で2年か3年以上働いていること
  • Global Talent visa で3年以上働いていること

ただし、組み合わせも可能なようで、私の場合は

  • Tier 2 で2年、Global Talent visa で1年半

働いたので応募できました。ルールがとても変動的なので、ご自身の状況が当てはまるかは必ず英国政府のこのページを確認してください

ここでも申請費£2,400

まとめ

あくまでも私個人のイギリス永住権取得の流れですが、

  • 専門職を持つ(私の場合はロボット・医療機器)
  • 大学研究員からキャリアをスタートさせる

が結果的に私の成功の秘訣でした

今は永住権のおかげで子どもナーサリー費の補助金申請ができたり、起業活動の登記登録者になれたりより生活しやすく・動きやすくなりました

ちなみにここまでビザ申請費を私個人だけで£10,000ほど
妻と子どもの分も入れたら合計で£23,000(400万円ほど)
ただ滞在するだけでこんなにお金がかかるなんて知らなかった…

今までは準備期間、これから本格的に飛躍すべく頑張るぞー!

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