【イギリス移住の手がかり①】 人生は一度きり -大学院進学の計画-

イギリス就職

レールから外れる決心

それは入社4年目、会社で海外赴任をしていた頃、日本国内だけではなく海外事業所でも感じる日本独特の閉塞的な雰囲気
出る杭は打たれる、多すぎる報告業務、基本トップダウンだが上位から降りる指示も曖昧…

日本国内とは違う働き方ができるだろうと期待を持って海外赴任に臨んだがゆえ、がっかりしたと同時にここで人生の舵取りを大きく取ることを決意しました


そこで私はライフコーチ(欧米では割と浸透している人生相談のプロみたいな職種)に付いてもらい、27歳の年にして再度人生を見つめ直しました
そうして見えてきたのは、自分は当時働いてた会社ではない分野(自動車からロボットへ)でかつ海外で就職したい(暮らしたい)ということでした


直接転職するのも手でしたが、専門の自動車業界のオファーはたくさん来るが(特に中国からのヘッドハントがエグかった!)自分が転向したいロボット分野はさっぱり…
まずは専門スキルの強化と経歴をつけることが優先だと判断し、まずは海外大学院修士号に進学し、そこから就職先を探すことにしました(博士号だと長すぎる)


卒業後のキャリアを良いものにしたいので選ぶ大学院の条件は

  • 世界ランク上位
  • 英語圏
  • ロボット開発が強い

とし、候補として選んだのがシンガポール、サンフランシスコ、ロンドンの大学達

早速会社の赴任帰国休暇と年末年始休暇を全部フルに使い実際に大学を見学し、これだ!と思ったのがロンドンの Imperial College London(あとはイギリスの修士は1年間だけとコスパが良い)
そこからはその大学に入学すること一点だけを見据えて準備に取り掛かりました

イギリス大学院の入学条件

まずイギリスの大学院に入学するには

  • 推薦状2枚
  • 最終学歴の成績表
  • 志望理由書
  • IELTS(英語の試験)のスコア

が必要

推薦状は会社上司(一部の人には相談していた)と日本の卒業大学の教授、最終学歴は卒業大学に取りに行き、志望理由書はネイティブの知り合いに添削してもらい、取り敢えず準備OK


ただ肝心なのは IELTS!
IELTSは日本ではまだそこまで浸透していませんが、TOEICと同じく、読む、書く、聞く、話すを評価される英語の試験で、主に学術系(大学進学)に使われる試験です

試験は全て筆記形式。”書く”の分野に至っては小論文をいくつか制限時間内に仕上げなくてはならない

「なんだこれ…こんなんどうやって書けばいいんだ…」
理系一筋でやってきた僕は卒論修論こそ書いたものの、英語で論文なんてまともに読んだことすらない

そこからは毎日出社前1時間早起きし小論文の勉強、通勤の車では英語のラジオ、帰宅後は英語文法を勉強し直しいざ試験に臨んだところ、やはり苦手だった”書く”で0.5点合格点に足りず…


しかし救済措置として大学院の入学にはそんな英語力が足りない人に向けPre-sessional(事前英語コース)という特別枠があるのです
仮に大学院入学の基準点に満たしてなくても、そのコースを受け、最後の試験に合格すれば大学院に進む資格を与えられます
学願書の提出期限も迫っていたのでそこにかけるしかない!と決め、3月には現状持っている資料で願書を提出し、回答を待つ日々…


ちなみにこの時点で私は親に報告をしました。今大学院進学を考えていて、受かったら会社を辞めて新しい挑戦をしたいと
最初はやはり驚かれた(父は入社してから同じ会社に退職まで勤め上げた)が、最後には

「まぁ人生一回きりだしな。奥さんを大切にして、頑張りな」
と応援してくれました。自分が親の歳になってもそんな柔軟な考え方ができるのかなと思い、親を尊敬した瞬間でした

Conditional(条件付き)合格!

そして5月、やることももうなくなったのでゴールデンウィークに奥さんと久々の旅行へ。飛騨山脈に行き

「山きれーだなぁ」とか
「飛騨牛うめー」とか
のんきなことしてたら見慣れないアドレスからメールが!
イギリスの大学院「おめでとうございます。Conditional合格です」(Pre-sessional受かれば入学だよ)

やったー!!!ここから始まるぜ、俺の人生!

もう、旅行も前倒しで切り上げ、入学手続きを早速自宅に帰り進めました
そして連休明け、会社上司に報告したり、奥さんの親にも報告したり一通り報告を終え、8月に4年半働いた会社を退職し、渡英しました


入社当時は

「この会社で40年間働くのかー」
と思い、実際にそう勤め上げた人もいて、そうするつもりの同期もいて、当たり前のように思っていたけど
いざ自分がそのレールから外れると、少しホッとした気持ちと本当の意味で自分で生きていかなきゃいけない気持ちになりました

今でもよく覚えているし、これからもそのサバイバル精神は無くさずにしていきたいな


次回はいよいよpre-sessionalコース開始!ここからが本番

次回はこちら↓

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