イギリスに移住してつくづく思うのは、ここでは現金を使う機会が全くありません
渡英前にベルギーで1年間赴任していて、その時もカード中心でしたが、イギリスのカード普及率はそれ以上です
交通に使う地下鉄やバス(ロンドンのバスは現金が使えない)、スーパー、レストラン、屋台に至るまで生活のほとんどがカード決済。それも決済がとても簡単なコンタクトレス決済(非接触方式)
このコンタクトレス決済の素晴らしいところは常に携帯するスマホに Apple Pay や Google pay として登録することができるので、これにより外出は基本スマホと家の鍵くらいしか持ち歩かない生活に。快適すぎる…
しかし、これがすんなりいかないこともあり、場合によっては日本から持ち込んだクレジットカードが Apple Pay や Google pay として使えないことも
そんなことが起きないように、私の経験談から Mastercard を持ち込むことを、そして現地で銀行口座が開いたら現地発行のカードをスマホに登録することをおすすめします。イギリスでのクレジットカードは British Airways の American Express がおすすめです
そもそもカード決済方法は3つある
そもそもクレジットカード/デビットカードの支払い方法は3つあり、
- 磁気ストライプ(PINコードが必要)
- 接触式IC(PINコードが必要)
- 非接触式IC(PINコードが必要無い)
特に3つ目の非接触式ICがとても便利です。いわゆるコンタクトレス決済(Contactless payment)と呼ばれているもの
ある上限額まで(イギリスでは£60程度)は PIN コードが不要で、カードを専用の機械にタッチするだけで決済が終了します
この便利さからイギリスのみならず海外では広く普及していて、もはや現金は持ち歩かないくらい
私もイギリス在住5年目になりますが、現金を使ったのはほんの数回くらい。小銭が勘定できないくらい、見てもいないです
非接触式の規格と対応ブランド
最近は日本でも確かに非接触支払い方式が普及していて、
これから海外に行く人「Apple Pay ならもうスマホに入ってるから大丈夫!」
と思いがちですが、ここが落とし穴。実は支払い方式の規格に違いがあり、日本で使えてたものが海外で使えない、なんてことが起きてしまいます
この図↓を見てもらってわかる通り、どれも Apple Pay、Google Pay ですが日本で広く普及しているのは NFC Type-F と呼ばれている規格。Waon や Suica、iD や QUICPay などがそうです。世界では日本くらいしかこの Type-F を使っていないそうです
そして海外で主流なのが NFC Type-A/B。主流なクレジットカードブランド、mastercard、VISA、American Express、JCB のコンタクトレス決済で採用してます。WiFi のマークを横にしたような、コンタクトレスシンボルが付いているお店で使えます
これから海外に行く人「心配しないでください。ちゃんと VISAカード で Apple Pay を登録してます」
実はそれでも使えない時があるのです。さらにややこしいのが、たとえ NFC Type-A/B に対応したカードをスマホに登録しても海外のカード読み取り機が反応してくれないことがあります
私が日本から持参したENEOS VISA カードはコンタクトレスシンボルも付いていて、カード単体ではコンタクトレス支払いができるのに、スマホに登録したら支払いができませんでした
その理由は分かりません* が、いざ海外に来てカードが使えなかったら大問題。事前に使えるカードを確保しておいた方が良いに越したことはありません
(* 私の勝手な見解だと Type-A/B と Type-F が混在する日本では、カード単体ではどちらでも使えるようにしているが、Apple Wallet に取り込まれたら日本では主流の Type-F の機能のみになってしまうのかな、と憶測してます)
ちなみになぜ日本でそんなガラパゴス状態の Type-F を使っているかと言うと、通信速度が Type-A/B より速いために鬼のような通勤ラッシュの改札開け閉めに耐えられるからだそうです。だから最初に Suica とか Pasmo に導入されたのだそう
逆に Type-A/B は遅い代わりに設置費が安いから欧米で広く普及したみたいです
では、どのカードを日本から持ち込むか
コンタクトレス支払い機能が付いた Matercard のカードならば多くの場合、イギリスを含む海外でも Apple Pay や Goolge Pay を使えるようです(参考:現金いらず.com)
実際に私が日本から持ち込んだ Mastercard は問題なく Apple Pay で使えました
上記で述べたように日本で発行した VISA、JCB、American Express は発行会社により使えない場合があるので注意が必要です。たとえカードにコンタクトレスシンボルが付いてても使えない時があります
手持ちのカードが自身のスマホに登録した際に NFC Type-A/B 対応になるかは個別に確認する必要があるみたいです
コンタクトレス決済が出来るか確認する方法
事前にできる確認方法としては、Apple Wallet アプリの該当カードのデバイスアカウント情報にカードブランド名が記載されていれば使えるようです
例えば
日本から持参したこの Mastercard は海外では(NFC Type-A/B に対応したカード読み取り機)では Mastercard として、日本では(NFC Type-F に対応した機械)では QUICPay として機能するようです↓
一方で日本から持参したこの VISA カードは使えず、デバイスアカウント番号にも特にカードブランド名が記載されていませんでした(カード単体では使えました)↓
ちなみに現地発行のカードを登録した場合はコンタクトレス決済が使えても、カードブランド名が記載されないようです。ですが、問題なく使えてます
恐らく規格が NFC Type-A/B のみだからあえて記載する必要がないのでしょうね
こちらは銀行発行のデビットカード
Mastercard ですが、カードブランド名の記載無し↓
こちらはイギリスで発行した American Express のクレジットカード
カードブランド名の記載無し↓
落ち着いたら現地発行のコンタクトレス機能付きのカード
もし長く海外に滞在するなら現地の銀行/クレジットカード会社が発行するコンタクトレス機能付きのカードをスマホに登録することをおすすめします
日本のクレジットカードは為替の影響をもろに受けますし、両替レートで 2% 程度上乗せされてしまいます。現地で受け取った収入を現地で使う方が損はしないです
そして海外では主流の NFC Type-A/B、現地発行のカードならほぼ確実にスマホでも使えます
特に British Airways の American Express がおすすめ
イギリスで銀行開設が出来たら、特に British Airways の American Express のクレジットカードを入手し、スマホ登録するのがおすすめです。私はオンラインも含めて、日常の買い物は全てそれで済ませています(コンタクトレスでの支払い・Apple Pay/Google Pay が可能なことを確認済みです)
年会費は無料で、£1で1Avios(マイルみたいなもの)貯まり、貯まればヨーロッパ旅行の飛行機代になりますし、時間はかかりますが日本に一時帰国する際の飛行機代の足しになります(JAL と British Airways は One World で提携便を出しているので Avios で JAL に乗れちゃったりする)
参考までにロンドン-ベルリン間を Avios で往復すると 9,000Avios 程度です
電車やカフェでのコーヒーなどちょっとした支出でも全部スマホで済ますので、余すことなく Avios に還元できるのがなんだか嬉しいです
Apple Pay、Google Payへの登録
基本的に標準搭載されていると思いますが、
Apple ユーザー は Wallet↓
Apple Wallet
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Apple Pay でコンタクトレス決済をするには、iPhone 6 以降 と iOS 8.2 以降が必要です
ちなみに iD 決済には iPhone 7 以降と iOS 10.1 以降が必要です
ネット上の情報が散逸して混乱を招いていたので、参考までに
Android ユーザーは Google Pay↓ にクレジット/デビットカードを登録することができます
Google Pay – 支払いもポイントもこれ1つで。
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Andrioid スマホは個別に NFC Type-A/B 搭載かどうか確認ください
カードの登録方法は超簡単です
それぞれのガイダンスに従えばすぐに登録できます
まとめ
イギリスのみならず、海外ではスマホでのコンタクトレス決済が主流でこれがすごい楽!これができるようになったら交通系利用時の改札(地下鉄やバス)、スーパーやお店での買い物、レストランでの食事などほぼ全てのシーンでの支払いがスムーズで楽になります
長期滞在の時はもちろん、短期滞在の場合でも是非使えるようにしてみてください
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