こちらの記事ではロンドンでの賃貸探し〜内覧〜契約までの流れを書きましたが、ロンドンの賃貸は似たような賃料でも結構ピンキリ
内覧の時に確認するべき点を押さえていないと実際に住んでみて後悔したり、トラブルのもとになったり…
ロンドンで4回引っ越しを経験した著者が内覧時に見るべき点をこの記事でまとめます
この記事でみなさんがいい物件と巡り会えることを願ってます
注意する点リスト
内覧時に確認すべき項目は以下
ポイント1 費用
賃貸料の他に意外とかかってくるのがカウンシルタックス(住民税)、水道光熱費、交通費です。出来ればカウンシルタックスが安い地域、水道光熱費は込み、職場・学校から近い場所を選ぶとトータルの出費が低く抑えられます。
ポイント2 住宅の快適性
ロンドンの寒い暗い冬を越すにはガスのセントラルヒーティングはかかせません。また、前の住人が土足で生活していたどうかを確認すると快適に暮らせます。
ポイント3 キッチン周り
日本では考えられない奇想天外なキッチン仕様になっていることが多いです。基本的な配置(シンクとコンロの距離など)、ガスコンロの有無、換気扇の有無の確認をおすすめします。
ポイント4 バスルーム周り
お湯を沸かすボイラーが小さいとシャワーを浴びている後半、水になることがあります。できればセントラルヒーティングと共有の大きいボイラーが付いているバスルームを選ぶといいです。
ポイント5 騒音
ロンドンでは珍しくないレンガ作りの家。大通りに面していても意外にも静かな場合が多いので、これも確認事項の一つです。
ポイント6 ネズミ対策
古い家には侵入されやすいロンドンの物件。内装が新しければ心配は少ないですが、古そうであれば建て付けの隙間があるかどうかを見るといいです。
ポイント1 費用
賃貸料の他に意外とかかってくるのがカウンシルタックス(住民税)、水道光熱費、交通費です。
住んでいる地域、家族構成によりますが、我が家3人家族ではカウンシルタックスが£150ほど、水道光熱費が£180ほど、交通費は地下鉄を使えば£100ほどかかり、合計毎月£430程度の出費です
カウンシルタックス
カウンシルタックスは地域により大きく違いがあり、また、学生は免除されるなど、住んでいる地域、家族構成により変わります
払ったカウンシルタックスはその地区の公園の維持費や、街中の清掃費などに使われ、確かにカウンシルタックスが高い地域(Kensington and Chelsea など)は街がよく手入れされており綺麗です
気に入った地域で住むと決めた以上、避けられない出費ですが、毎月の賃料とは別にいくら出費が上乗せされるか事前に調べることをおすすめします
ポストコードからその地域がどれくらいのカウンシルタックスのレベルかは gov.uk から調べられます:https://www.gov.uk/council-tax-bands
また、毎年カウンシルタックスはインフレがあるので一概にいくら、とは言い切れないのですが、大体の値段や傾向はこちらから見れます:https://www.kfh.co.uk/east-central-london/city-of-london-london-borough/council-tax
光熱費
光熱費込みの物件は優良
ごくごくたまに光熱費が賃貸料に含まれている物件があります。多くの場合は水道とガスのみで、電気代は別ですが、それでも大きな違い。これだけで£150以上毎月の出費が抑えられることも
多少賃貸料が高くても、光熱費込みの物件を候補に入れることをおすすめします
エネルギー効率をチェック
また、光熱費が別であっても家のエネルギー効率により日々の暖房にかかる費用が変わってきます
ロンドンの物件はこれ↓のようなエネルギー効率図を提示することが法律で義務付けられており、この効率により光熱費(照明、暖房、熱湯)がいくらかかるか予想することができます
この評価を作るには部屋の断熱性(床や窓など)、変電盤のエネルギー効率、暖房設備の効率などが考慮されており、一目でその物件がどれぐらい効率がいいかAからGのレベルだけで見ることができます
暖房システムの違い
また、この評価値と同時に内覧の時にはどんな暖房システムを使っているか確認することをおすすめします。大体の物件が
- ガスのセントラルヒーティング
- 電気のストレージヒーター
のどちらかですが、圧倒的にガスのセントラルヒーティングをおすすめします。快適性、出費、使いやすさ、全ての側面から見て、一択です
ざっくり説明するとガスのセントラルヒーティングは、ガスで熱湯を作り、家中に張り巡らされた配管とラジエータを経由し、家を暖めるもの
それに対し電気のストレージヒーターは、夜中の電気代が安い時間帯に蓄熱機に電気で熱を溜め、溜めた熱を次の日の昼から夕方にかけて放熱し家を暖めます
後ほど詳しく説明しますが、ストレージヒーターは全く暖かくないです!そして電気代がめちゃくちゃ高い!
一度ストレージヒーターの物件で冬を過ごしたのですが、寒すぎて家の中でダウンジャケットを着ていました。そして電気代は£200を超える始末…最悪でした
内覧時、電気のストレージヒーターを見つけたら即候補から外した方がいいです
交通費
イギリスの企業は日本企業と違い、大体交通費支給が無く、遠くに住んだらその分高い交通費を払う必要があります
例えば職場がロンドン中心部にあり、中心部は家賃が高いので郊外の安い家賃のところに住んでも、交通費を払ったら結局出費は同じ…なんてこともありえます
また、日本の交通網と違いロンドンの電車や地下鉄は頻繁に止まったりストライキがあるので、予定通りに出勤できないこともあり結構ストレスです
家賃が安い地域の物件でも、職場や学校までいくらくらい、どのくらい時間がかかりそうか事前に確認することをおすすめします
ポイント2 住宅の快適性
暖房システムはガスのセントラルヒーティング一択
まず最優先に確認したいことは暖房システムです。ロンドンの冬は長く、暗く、家の中が寒いと本当に悲しい気持ちになってきます
上の項目でも書きましたが、暖房システムは大体ガスのセントラルヒーティングか電気のストレージヒーターですが、圧倒的にガスのセントラルヒーティングをおすすめします。快適性が段違いです
電気のストレージヒーターは温度のコントロールがしづらいし、何より寒いです!一度ストレージヒーターの物件で冬を過ごした時は部屋の中でダウンジャケットを着て、息が白かったです笑
内覧の時にはまず、暖房システムを確認することをおすすめします
床の清潔具合
次に確認する点は床の清潔具合です。やはりイギリスに引っ越しても我々日本人は靴を脱いで生活したい人も多いと思いますが、前の住人が土足だったかどうかを内覧の時に見るといいです
物件探しの記事で書いた通り、多くの場合、前の住人が生活している期間に内覧をすると思いますが、その時に床の清潔具合は見れると思います。いくらクリーニングが入るとはいえ、やはり土足で生活していた人の部屋は汚れが気になるものです
マットレスの汚れ
また、ロンドンでは家具付きの物件も候補に入れて検索すると思いますが、その際特にマットレスの状態は見た方がいいです。何人もの人に使われたマットレスはやはりくたくたで汚れがひどい時も…
前の住人がまだいる時は難しいですが、契約の際に家賃を少し高くする代わりに、マットレスを交換してもらえないか大家と交渉することも可能です
ポイント3 キッチン周り
ロンドンの人がグルメになってきたのが最近のせいなのか、ロンドンの物件のキッチンは日本では考えられない奇想天外な配置になっているのは珍しくありません
シンクの広さ、シンクとコンロの距離、調理台の広さなど基本的な配置は必ず確認した方がいいです
そして、冷蔵庫の大きさ、洗濯機は部屋にあるか(たまに建物の住人で共有する場合がある)、食洗機は付いているか(付いているのは珍しい)も見るべきです
また、物件によりコンロがガス仕様なのか、なんちゃってIH(コンロに埋まってる電熱線で鍋を温める方式)なのかも確認するべきです。ガスコンロの物件は結構珍しい(5件に1件くらい)ので、そんな物件は候補に入れるのがいいかもしれません
あとは細かいですが、キッチンの換気扇が無いところも多いので、忘れずに確認するといいです
ポイント4 バスルーム周り
物件によってお湯を沸かすボイラーが小さいことがあり、例えば2人続けてシャワーに入ると2人目はお湯が出なくなることもあります
内覧の際にはボイラーの大きさを確認するといいです(できればセントラルヒーティングと共有しているガスで沸かす大きもの)
また、キッチンと同様、換気扇がしっかりと機能しない物件もあったりします。そんなバスルームはすぐにカビてしまい、退去の時にクリーニング費を大量に取られてしまうこともあります
カビを発生させないよう、換気扇がちゃんと機能するかも確認した方がいいです
ポイント5 騒音
特に古い物件に多いレンガ造りの建物。日本では住んだことがなかったのですが、これが優れもので断熱性と遮音性に優れています
物件が大通りに面していてもこのレンガ造りの壁のおかげで室内は意外にも静かな場合が多いです
家の外がうるさくても家に入ると静かな場合が多いので、内覧の時に騒音がどれくらいなのかを確認することをおすすめします
ポイント6 ネズミ対策
私が今の物件で悩まされているのがネズミ問題。今までの物件に比べ古い建物(築130年以上)なので多少はしょうがないのですが、防げるものは防ぎたいものです
この記事でもまとめましたが、一番のネズミ対策方法は侵入経路である建て付けの隙間を塞ぐこと。しかし、そもそもそんな隙間が家になければいいわけで、内覧の時にはそれを見た方がいいです。中には建物が古くてもリノベーションをしていて、隙間が全くない家もあります
前の住人がいたらまじまじと隙間探しをするのは難しいかもしれませんが、内装をざっくり見て古そうであればネズミが出る恐れがあると思った方がいいです
まとめ
あっという間に終わってしまうロンドンの内覧。この記事により見るべき点を確認し、後悔の無い内覧の役立てられればと思います
ロンドンで良い物件探しの助けになれれば嬉しいです
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